肝臓がん(肝細胞がん)

肝臓がん

肝臓にできる「がん」で、発生元になった細胞によって、肝細胞がん、肝内胆管がんなどがあります。肝細胞がんが95%を占めます。

日本では、少しずつ減少傾向ではありますが、やはり重要な「がん」の一つです。

 

肝細胞がんには、明らかなリスク因子があります。

 肝細胞がんの70%C型肝炎ウィルス陽性者

 肝細胞がんの15%B型肝炎ウィルス陽性者

であり、肝細胞がんのほとんどが肝炎ウィルスの感染が見られます。

 

また、肝炎ウィルスがいない場合でも肝硬変など肝臓が元々痛んでいる方から発生する場合が多いです。

 

C型肝炎ウィルス陽性の肝硬変からは1年で7%の肝細胞がん発生がみられます。

なので、ウィルス陽性者や肝臓が痛んでいる人は、定期的に検査を行い「肝臓がん」が早期のうちに発見できるようにします。

 

肝臓がんは、もともと痛んでいる肝臓から「がん」が発生していることが多いことから、「肝細胞がんの進行度」と「肝臓の予備機能」を総合的に判断して治療方針が決定されます。

 

肝切除は最も根治率の高い治療方法ですが、がんの発生場所や肝臓の機能によっては、難易度の高い手術が必要になります。

その他には、局所壊死療法や肝臓の動脈から抗がん剤を注入する方法(肝動脈化学塞栓療法)、抗がん剤の全身投与があります。条件がそろえば、肝移植も治療法の一つです。

 

しかし、肝臓がんは、「がん」ができやすい肝臓から発生するために、一旦根治しても「あらたな肝臓がん」が発生することも少なくありません。