運動前のメディカルチェック

運動前のメディカルチェック

2009年の東京マラソンで松村邦洋さんが意識障害になってしまいました。幸い、後遺症もなく回復され、テレビでも活躍されています。

しかし、スポーツによる健康障害は、稀ではありますが毎年発生しています(若年者で数十万人に1件、中高年で数万件に1件)。

 

マラソンとまで言わなくても、日頃の健康不足解消やメタボリックを改善するために始めた運動によって、かえって健康を損ねることがあってはいけません

運動を要するような生活習慣病(メタボリック、糖尿病、高血圧)などを持っている人は、知らない間に心臓などの病気を抱えていることもあり、運動前にメディカルチェックが勧められます

 

東京マラソンなどでは、参加前の健康診断書提出は義務ではないようですが、海外のマラソン大会では基本的に健康診断の提出が義務づけられています。

 

ここでは、スポーツ前のメディカルチェックについて記述します

 

スポーツによる障害として(関節とか、筋肉、靭帯の損傷は除いて)

①心臓病(心筋梗塞、狭心症)

②循環不全(不整脈、脱水、自律神経の異常)

③熱中症

④低血糖

⑤電解質(塩分、ミネラル)の異常

⑥運動誘発性のアレルギー(食べた後に運動するとアレルギーが強くでる)

などがあります

 

そこでメディカルチェックをすることで

 スポーツをしてはいけない状態でないかを検出する

 体の潜在的な病気(突然死)のリスクを検出する

必要があります

 

セルフチェックとしては

 ①心臓に持病がある、健康診断で異常があった

 ②胸が痛くなることがある

 ③気を失いそうになったり、軽い運動で息切れがする

 ④血圧が高いと言われた

 ⑤65歳以上で今までに強い運動をしていない

 ⑥家族で急死した人がいる

 ⑦無治療の糖尿病がある

のうち一つでも該当するものがあれば、運動前に医師の診察を受けましょう

 

 

病院では

 血液検査(貧血がないか、感染症が潜んでいないか、塩分や糖の状態は?)

 尿検査

 レントゲン(肺に異常がないか)

 心電図           などの検査が行われます

 

 特に心臓に異常がありそうな場合は、運動しながら心電図を測定したりします

 

これらの検査や問診で問題がなければ、スポーツをしても障害が出る可能性をかなり下げることができます

 

しかし、日頃健康な人でも当日に

 熱がある、下痢がある、胸が痛い、息切れがする、

などがあれば、スポーツ参加が可能かどうかを慎重に検討する必要があります